2026年3月9日
住所等変更登記の義務化(令和8年4月1日)より


来月令和8年4月1日より、住所等変更登記の義務化がはじまります。
以下概要をご紹介させていただきます。
ご不明な点や、変更登記のご相談等、お気軽にご連絡ください。
●住所等変更登記の義務化に至った背景
我が国においては、人口減少・少子高齢化が進む中、相続件数の増加や土地利用ニーズの低下、土地の所有意識の希薄化が進行しており、不動産登記簿等を参照しても所有者が直ちに判明しない、又は判明しても所有者に連絡がつかない土地、いわゆる「所有者不明土地」の増加が見込まれています。
所有者不明土地については、所有者の探索に多大な時間と費用が必要となり、公共事業や復旧・復興事業が円滑に進まず、民間取引や土地の利活用の阻害原因となったり、土地が管理されず、放置され、隣接する土地への悪影響が発生したりするなど、様々な問題が生じています。
全国のうち所有者不明土地が占める割合は九州の大きさに匹敵するともいわれており、今後、高齢化の進展による死亡者数の増加等により、ますます深刻化する恐れがあり、その解決は喫緊の課題となっています。
そこで、所有者不明土地の主な発生原因である相続登記の未了及び住所等変更登記の未了に対応するため、令和3年に法が改正されました。令和4年には所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法の一部も改正されています。そして、これまで任意だった相続登記の申請の義務化は令和6年4月1日より実施されており、住所等変更登記の申請の義務化も本年4月1日より実施されるものです。
●住所等変更登記の義務化の概要
不動産の所有者(所有権の登記名義人)は、住所等について変更があったときは、その変更日から2年以内に変更の登記の申請をすることが義務付けられます(法第76条の5)。
この住所等変更登記の義務化の施行日は令和8年4月1日ですが、施行日より前に住所等を変更した場合であっても、住所等変更登記をしていない場合には義務の対象となりますが、2年間の猶予期間中に住所等変更登記を行えば、過料の適用対象とはなりません。
●登記官の職権による住所等変更登記(スマート変更登記)
住所等変更登記の義務を履行するための簡便な方策として、個人の場合は検索用情報(氏名、住所、生年月日、メールアドレス)の申出、法人の場合は会社法人等番号の登記をすれば、登記官が、他の公的機関から取得した情報に基づき、職権で所有権の登記名義人の住所等変更登記をすることができる仕組みが新設されています(法第76 条の6)。
この変更登記の登録免許税は非課税とされています。
所有権の登記名義人は、上記の仕組みにより住所等変更登記がされれば、義務を履行したものと扱われます。
登記官の職権による住所等変更登記は、住所等変更登記の義務化に合わせ、令和8年4月1日から施行されます。
●義務違反と過料
住所等変更登記の義務を負う者自身に重病等の事情がある場合等正当な理由がないのに住所等変更登記の義務を怠ったときは、5万円以下の過料の適用対象となります(法第164条第2項)。
ただし、登記官が義務違反の事実を把握しても、直ちに裁判所への通知(過料通知)を行うこととはしません。
登記官が過料通知を行うのは、義務に違反した者に対し、相当の期間を定めて義務の履行を催告したにもかかわらず、正当な理由なく、その期間内に申請・申出がされないときに限られます。
以上、住所等変更登記の義務化の概要をご紹介させていただきました。
取組の詳細は、下記の法務省のプレスリリース等でご確認ください。
住所等変更登記の義務化の関係資料(フライヤー) 令和7年3月28日 法務省
住所等変更登記の義務化について 令和7年10月30日 法務省
民法等一部改正法・相続土地国庫帰属法の概要 令和7年8月版 法務省
- 千葉真弘







