2026年7月2日
子育てママが知っておきたい「空気のはなし」
【5歳までの環境が大切。子どもの未来をはぐくむ「おうちの空気」のおはなし】
乳幼児のお子様を子育て中のみなさんは、「スキャモンの発達・発育曲線」という言葉を耳にしたことはありますか? 幼児教育の現場でもよく使われるこの理論では、子どもの運動神経や創造力、根気といった情緒面を左右する「神経系」の発達は、5〜6歳までに約80%、10歳頃にはほぼ100%完成すると言われています。
誕生してから5歳頃までの過ごし方や環境が、その後の成長を大きく左右するのです。だからこそ、毎日の大半を過ごす「住環境」を見つめ直すことが、子どもの健やかな成長にとって非常に重要になります。
〇大人の10倍!足元に潜む空気のリスク
小さな子どもは「小さな大人」ではありません。すべての身体機能が未発達です。 特に気をつけたいのが、毎日吸い込んでいる「空気」です 。
実は、体重比で見ると、子どもは大人の2倍もの空気を取り入れています。さらに、室内空気中のハウスダストや化学物質の多くは空気より重いため、床面に溜まりやすい性質があります。つまり、床に近いハイハイや小さな子どもの目線では、大人の約10倍も汚れた空気を吸ってしまっている可能性があるのです。
室温や湿度が高くなると、家具や内装材、衣類などから有害物質が揮発しやすくなり、カビやダニも繁殖しやすくなります。これらはアレルギーや喘息の発症や悪化の原因にもなるため、注意が必要です。
〇 行き過ぎたケアを見直してみる
我が子を想うあまり、ついついやってしまいがちな「行き過ぎた除菌・抗菌」しかし、体を守ってくれる大切な常在菌まで殺してしまい、逆に体を弱くしてしまうこともあります。
また、身の回りにある防虫剤や殺虫剤、消臭剤や柔軟剤などの強い香料やスマホや電化製品のブルーライト・電磁波なども、敏感な子どもの神経系には負担になることがあるため、できるだけ遠ざけてあげたほうが安心です。
〇「冷え」と「お薬」との付き合い方
子どもは体温調節機能も未発達です。寒暖差によって風邪をひき、肺炎につながってしまうケースも少なくありません 。
もし子どもが熱を出したり、鼻水や咳をしたりしても、それは体が異物を追い出そうとがんばっている「自己治癒力」の正常なサインです。 もちろん病院のお薬が必要な場面もありますが、お薬も化学物質の一種であり、副作用のリスクもあるので、できれば極力控えたいものですよね。
子どもが体調を崩したときこそ、お薬に頼り切る前に、まずは「キレイな空気の部屋」で「体をしっかり温めてあげる」「お水をしっかり与える」ことを意識してみてください。
〇今日からできる、ママの優しい役割
看護の母・ナイチンゲールも、その著書の中で「赤ちゃんにとって最も必要なものは、いつでも新鮮な空気である」と断言しています。病室にいる息が絶えそうな赤ちゃんから、集まっている大人達を外へ追い出し、毛布で温めながら窓を全開にして新鮮な空気を通したところ、みるみる顔色が良くなったという多くのエピソードも残されています。
私たちが日々の生活の中で無理なくできること。それは、「こまめな換気と、お部屋のお掃除」です。(掃除用品にも注意が必要です)
おうちの中には酸素がいっぱいの新鮮な空気を満たし、天気の良い日は自然の中で思い切り遊ばせる。そんなシンプルで心地よい暮らしが、子どもの生きる力を一番に育んでくれます。これからの子育てのヒントとして、ぜひ心に留めておいていただければ幸いです。
- 高橋一夫







