2019年8月2日
エアコンでも涼しくならないのは?
この時期、エアコンをつけても冷えないとか、適温になって消すとすぐ暑くなるという声を良く聞きますが、原因の多くは、壁や小屋裏の熱ごもりによる輻射熱の影響によるものです。
日射熱の影響を受けやすい内断熱の壁の中や小屋裏・構造材の温度を想像して頂きたいのです。
太陽の日射熱を受けた外壁材や屋根材の裏側は、ゆうに50℃を超えてしまい、その熱が柱や断熱材に伝わり室内へ移動し、熱も自ずと蓄えられてしまい、壁面の表面温度も上がることで、体感温度も高くなるというわけです。
ソーラーサーキットの家では、構造の外側で断熱と気密工事を実施するので、構造材も熱橋にはならず、壁や小屋裏の温度上昇を大幅に抑制します。
しかし、多少の温度上昇は必然ですので、インナーサーキット(内部通気層)の働きと暖かい空気の上昇気流により、小屋裏へ集め、専用の排気ファンによって、外部へ排出させます。
そうすると、壁体内に負圧が生じて、床下の24℃~25℃という涼しい空気を引っぱる作用が生まれるのです。
ようするに、外断熱でしっかり遮熱し、内部の通気層によって、壁の中の温度上昇を抑え、室内への熱の侵入も防ぎ、地熱による冷やされた空気の力で排熱し、建物そのものを冷ましてくれるという効果も生れるのです。
その結果、内壁や天井面の表面温度も、室内同様の温度となり、冷房の設定温度も27℃~28℃で十分になり、省エネ性も発揮するのです。
よく木は生き物といわれますが、ご自身が木になったつもりで考えていただきたいのです。
真夏日に40℃~50℃にもなり、周りに断熱材に囲まれた木と、28℃~30℃と一定の温度を保ち断熱材もなく、通気された木であれば、どちらを選ぶでしょう?
住まいにとっても、住む人にとっても、熱ごもりを解消することが、省エネで快適に健康に暮らすための重要なポイントなのです。
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