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髪の毛に農薬成分

先日、国会議員の有志28名の毛髪検査をしたところ、21名の毛髪から、除草剤などの農薬成分が検出されたというショッキングなニュースを目にしました。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/254418

日本で一番売られているラウンドアップ除草剤に含まれる「グリホサート」は、2015年にWHOでも発がん性があるだろうとされ、世界中で厳しい規制や使用禁止が広がっています。

日本のメディアは一切報道しないので、ほとんど国民に知られていませんが、昨年8月の320億円の賠償評決に始まって以来、3件の裁判で、いずれも多額の賠償評決が下っており、現在、アメリカだけでも同様の訴訟が9000件以上起こっているようです。

そうした中、日本では規制するどころか、大幅に濃度基準を引き上げています。

モンサントの除草剤やネオニコ農薬の規制を求める声が高まっていることから、今回プロジェクトが立ち上がり、今回の調査・発表となったようで、近く議員連盟もたちあがるようです。

そして、このニュースをFBにてシェアしたところ、アレルギー疾患の臨床研究における第一人者でもある多賀城の角田先生から、コメントとともに貴重な資料を頂戴しました。

一つは、文部省による特別支援学級の現状の資料で、少子化が進む中で逆行するように児童数が増加しているという資料です。

環境中には、様々な有害物質が蔓延しており、原因の特定は困難なものの、こうした背景には、神経毒として、脳神経中枢に影響する除草剤や防虫剤などの農薬成分の影響が、大きいのではないかという話でした。

そして、もう一つがイソシアネートのIgE値についての資料で、来月学会で発表予定だという草案です。

角田先生の病院では、柔軟剤や合成洗剤・消臭剤に含まれるイソシアネートによる健康被害が顕在化している中、今年1月より、通常のアレルギーの血液検査項目に加えて、イソシアネートも検査項目に加えたようです。

結果は、121名の検査に対し、12名が陽性反応を示し、IgE値が0.1以上の例が23名だったようです。現在は検査数が267名に増え陽性反応を示した方は32名となったそうです。

これまで、化学物質過敏症の患者さん4名の検査では、全員陰性だったようですが、これらの結果から、イソシアネートによる環境汚染は、身近な日常生活の中で広がっているという内容でした。

そして、このイソシアネートという成分は、臭いや香りを包み込むマイクロカプセルの主成分でもあるのですが、ポリウレタンの主原料ともなっているイソシアネートです。

日本の住宅の世界では、目先の断熱性や気密性を高めるために、GWなどの繊維系断熱材に代わり、ウレタンによる現場発泡が、多くのハウスメーカーで採用されるようになりました。

何度か紹介していますが、成型品の断熱材はともかく、現場での発泡は非常に危険だと感じ、注意喚起しているのですが、今回、角田先生にどう思われますかと質問させていただきました。

回答は、ウレタンの現場発泡+高気密高断熱+換気不足が揃うと最悪です。という回答でした。

さらにそこに、消臭剤や芳香剤・合成洗剤や柔軟剤・衣類防虫剤や殺虫剤が加わると、室内の空気環境は最悪を通り越して・・・。

妊婦はもちろん、10代から20代の若い女性・乳幼児から小・中・高校生には、出来るだけ暴露を避けた生活をしないと、将来、生殖器にも影響を及ぼし、不妊や早産・流産や死産・奇形児や障害を持って生まれるリスクが、非常に大きくなるとも言われています。

今日、国内で使われている農薬は、人体には影響はないとされ、農作物のみならず建築や虫よけや防虫・殺虫剤などの日用品にいたるまで、様々な用途で使われていますが、複合的な摂取や長期的な摂取・空気中や体内での化学反応・個人の体質や体調など、実際は誰もわからないのが現状ですので、出来るだけ避けた方が賢明です。

これまでも、安心・安全とされながら、健康被害が表面化し、販売中止になった農薬はたくさんあります。

このイソシアネートによる健康や環境に与える影響も計り知れず、将来、発泡ウレタンによる断熱工事もアスベストやクロルピリオスのように使用禁止になるかもしれません。

画像はイソシアネートの毒性が及ぼす症状ですが、家中がウレタンに囲まれて、果たして健康に暮せるでしょうか。

壁体内に閉じ込められたウレタンは、湿気や熱による分解も考慮しなければならないと
東大の名誉教授でもあり、現開成中・高校の校長でもある柳沢幸雄先生も著書「空気の授業」の中で説いています。

イソシアネートの危険性を正しく理解し、一人でも多くの方々に伝えていただきたいと思います。