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マイクロカプセル香害とウレタン断熱との関連性

マイクロカプセルが及ぼす健康被害が、大分取り沙汰されるようになってきましたが、興味深い本が出版されましたので、さっそく読んでみましたが、とても勉強になりました。モデルハウスにも置いてありますので、是非多くの皆さんに読んでいただきたいと思います。

マイクロカプセルの中に取り込まれている人口香料も大きな問題ですが、特に危険視されているのがマイクロカプセルの主成分であるイソシアネートという化学物質です。

このイソシアネートという物質は、ポリウレタンの主成分でもあり、タイヤ・マットレス・断熱材・塗料など、あらゆる分野の多くの製品に使用され、アスファルトや防水工事の溶剤としても使われています。

欧米各国では、何十年も前から問題視され、大分、非イソシアネート化が進んでいますが、日本では基本的に規制もなく使われているのが現状です。

そして、最近ではホルムアルデヒドの含まない安心・安全な材料として、住宅の断熱材として壁の中に、現場発泡する吹き付け断熱材として普及して来ました。

ポリウレタンの主原料は、イソシアネートとポリオールで、お互いが結合し固まってしまえば、燃えたりしない限り、基本的に問題はありません。

しかし、現場での発泡については、結合されずに、モノマーとして、室内の空気中に揮発されてしまう分も少なからずあるために、職人さんも厳重な対策を求められており、周辺住民の方々への注意も必要です。

そして、家中がウレタンで囲まれることで、施工後の湿気や内部結露による加水分解や夏場の高温時の揮発・様々な化学反応などの影響も、考慮した上での採用をご判断いただきたいと思います。

また、参考までに付け加えさせていただきますが、ウレタンは燃焼すると有毒なシアンガスが発生しますので、万一の家事の場合のことも頭の片隅に入れておいていただきたいと思います。

イソシアネートは、シックハウス法による規制物質には該当していませんが、その毒性は、指針値の定められているトルエンの1万倍とも言われており、室内で使うことによる健康への影響は計り知れません。

ちなみに、トルエンの室内濃度の指針値は、0.07ppmです。

あまりピンとこない数字だと思いますが、この数値は、室内空気1立米中(1m×1m×1m)の割合にすると、0.000007%となり実に100万分の7という数値です。

トルエンの毒性が、その1万倍だとすれば、さらにマルが4つも加わり、100億分の7となり、とてつもなく小さな数となり、重量や大きさもPM2.5と匹敵する小ささです。

弊社の採用する発砲ポリスチレンフォームは、イソシアネートは含有せず、湿気も通しにくく、長期間にわたり安定した性能を発揮し、将来リサイクルも出来る環境にもやさしい断熱材です。

しかも、基礎や構造用面材・屋根野地板の外側に施工するために、室内の空気環境に影響を与えることは、ほとんどございません。

※ 弊社でも、外部配線や配管の貫通部の気密処理に、ほんの一部発泡ウレタンを使用していますが、家の断熱材の量と比べると、ごくごく微量であり、しかも内部通気の働きによっても外部へ排出しますので、たとえ揮発したとしても全く心配はございません。

話は戻りますが、昨今の柔軟剤や香り付きの洗剤・消臭芳香剤の多くに、このマイクロカプセルの技術が、取り入れられており、擦れたり叩いたりするたびに、カプセルが弾け、香りが長期間持続する訳ですが、問題はその弾けた後の残骸が、呼吸や飲食によっても体内に取り込まれてしまうということです。

発がん性もあるだろうとされていますが、特に、呼吸器への影響が大きいようで、成人の喘息患者が増加さている一つの要因とも言われています。

一日に何十回も目にする関連する製品のCMには、こうしたリスクは見えてきませんが、アレルギーの方はもちろん、妊婦さんや小さなお子さんのいる家庭では、控えた方が賢明ではないかと思います。

イソシアネート関連の特許だけでも、何千件もあるとされており、洗剤や柔軟剤だけに限った話ではありませんが、こうした化学物質は、空気の比重よりも重いものが多く、床面近くの濃度が上昇しますので、乳幼児が吸ったり、手で触れてなめたりすることで、大人の何倍もの影響を与えてしまいます。

そして、昨今、こうした日用品によって、シックハウスを引き起こし、化学物質過敏症にまで発展するケースが、急増しているということもご理解頂きたいと思います。

※ 私たちは、飲み物や食べ物・空気中に含まれる様々な化学物質に暴露された生活を送っており、今は大丈夫でも徐々に体内に蓄積し、その許容量をオーバーした時に発症するのがこの病であり、花粉症も花粉にまとわりついているアジュバンド物質や環境中のアレルゲンも大きな要因とされ、化学物質過敏症の予備軍だと指摘する方も少なくありません。この本は、こんな方に是非読んでもらいたいと思います。