2026年7月31日
【熊本地震の衝撃】震災時も暮らしと命を守れる家を
-熊本を震源とする地震により被災された皆様へ―
このたびの熊本地方を震源とする大地震により、被災された皆様、ならびにご家族や関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
皆様の安全と、一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。
相次ぐ巨大地震を目の当たりにし、私たち住宅に携わる者として「命と暮らしを守る住まいとは何か」を改めて強く考えさせられております。
将来にわたってご家族の暮らしと命を守るための家づくりについて、今お伝えすべきことをお届けいたします。
1. 繰り返される巨大地震。想定を超える現実と家づくりの覚悟
2011年の東日本大震災では、12万9000戸が全壊、25万戸が半壊という未曽有の被害に見舞われました。そして2016年熊本地震では震度7の激震が2度も襲い、2024年には能登半島でも大きな地震が発生しました。そして先日(2026年7月28日)、復興への道を歩んでいた熊本を再び最大震度7の猛烈な地震が襲いました。
日本全国には2,000以上の活断層が存在しており、「一度大きな地震が来たから当分は安心」という常識は完全に崩れ去っています。自分の代だけでなく、子や孫といった次の世代へ引き継ぐ住まいだからこそ、「何度でも起こり得る大地震」に耐え抜く家づくりが不可欠です。
2. 「新築時の性能」が長期間劣化しないことの重要性
「私達造り手は、耐震性や断熱性の更なる向上を図らねばならないのはもちろんですが、新築時の性能が長期間にわたり劣化することなく保持され、『いつまでも強く・いつまでも快適に』住む人と建物の健康を守る家づくりが、今まさに社会的に求められています。
多くの住宅は「新築引き渡しの日」に最高の耐震性を発揮するように設計・施工されています。しかし、20年後、30年後、そして今回の熊本のように歳月を経て何度も大地震が襲ってきたとき、その性能は維持されているでしょうか。
どれほど当初の耐震等級が高くても、壁内部の結露や湿気・蟻害で土台や柱が痛んでしまえば、2度目・3度目の大きな揺れに耐えることは難しくなります。
新築時の強さを何十年も劣化させずに保ち続ける仕組み(住宅の長寿命化)こそが、命を守る最後の砦となります。
3. 見た目の設備や一時的なトレンドに惑わされない
近年、ZEHやスマートハウスといった省エネ設備、見た目の数値やおしゃれなデザインを打ち出した家づくりがトレンドとなっています。
しかし、見せかけの設備やデザインを優先させた家は、構造体そのものが湿気や結露で傷んでしまえば耐震性を急速に低下させてしまいます。大きな災害に見舞われたとき、真に家族を守るのは豪華な設備ではなく「健全で強靭な構造体」そのものです。
【後悔しないためのチェックポイント】
• 「壁の中」「床下」「小屋裏」の環境: 普段見えない部分に通気がしっかりと行き届いているか。
• 湿気・結露対策の徹底: 構造体を腐らせず、強度を保つ仕組みが考慮されているか。
• 初期性能の持続性: 数十年が経過しても耐震性と断熱性を保持できる工法・素材か。
4. モデルハウスに行く前に知っておいてほしいこと
住宅は人生で最も大きな買い物であり、災害時には家族の命を守り、生活と心を支えるシェルターでなければなりません。
豪華な展示場や営業マンのセールストークからは、見えにくい構造の弱点やデメリットまではなかなか分かりません。
カタログの数値や表面的なイメージに惑わされず、「見えない部分」の確かな知識を持っていただくこと。
それこそが、いつ大地震が来ても家族を守り、資産を守り続ける家を手に入れる最良の選択だということをご理解いただければ幸いです。
- 高橋一夫







