MENU

OFFICIAL SNS

(C) DAITO HOUSING Co., Ltd. All Rights Reserved.

【疑問解決】インフルエンザ予防に「湿度60%」は逆に危険?

過度な加湿(湿度60%)は、結露やカビの温床になり、健康を害し、家も腐らせる?

 

こんにちは。高橋です。
 
前回は、高気密・高断熱住宅において冬場に湿度が35%〜40%前後になるのは「飽和水蒸気量」と「24時間計画換気」による物理的な自然現象であり、逆にカビやダニを防ぐ健康的な環境でもあるということをお伝えいたしました。
 
しかし、テレビやラジオのニュース等で「インフルエンザ予防には室内湿度60%を保ちましょう」という専門家の皆さんの話を聞いて、「もっと加湿しなきゃ!」と焦ってしまう方も多いのではないでしょうか?
 
従来の家や見せかけの高性能住宅で「無理に湿度60%を目指すこと」は非常に危険な罠が潜んでいます。
 
今回は、過度な加湿がもたらすリスクと、本物の高性能住宅ならではの上手な加湿テクニック(裏技?)についてお話しいたします。
 

1. なぜ冬の住宅で「湿度60%」を目指すと大変なことになるのか?

 
専門家やテレビが勧める「湿度60%」ですが、換気も正しく機能している高性能住宅において、家中を60%に保つには、大きな加湿器を何台もフル稼働させなければならず、現実的ではありません。
 
さらに、給水や掃除の手間が増えるだけでなく、手入れが不十分だと、加湿器の中で繁殖したカビの胞子を部屋じゅうに撒き散らしてしまうリスクも高まります。
 

本当に怖いのは「露点温度(結露が発生する温度)」の上昇です!

 

 
空気中の水蒸気が水滴に変わる温度を「露点(ろてん)温度」と呼びます。
 
室内の湿度が高くなればなるほど、この露点温度はどんどん高くなります。
 
ちなみに、室温22℃・湿度60%にした場合の露点温度は、➔ 「13.9℃」に跳ね上がります!
 
つまり、室内の温度が22℃で湿度が60%だと、窓ガラスや窓枠はもちろん、暖房が入っていない水回りや北側の部屋のクローゼット、そして目に見えない壁の内部(床下・壁・天井の構造材や断熱材・建築金物)の温度が「13.9℃以下」になっている場所があれば、そこで「結露」が発生しやすくなるということです。
 
※水蒸気は、室内に温度差があると空気の対流によって、拡散(移動)し、寒い箇所で結露してしまうのです。

 
過度な加湿(湿度60%超)
↓
露点温度が高くなり、家じゅうのあちこちで結露が発生
↓
カビやダニが爆発的に発生&腐朽菌で木材が腐る
↓
カビ取り剤や消臭剤・防虫剤を多用し、化学物質でアレルギーの発症や悪化を招くリスクが高まる
 
インフルエンザを予防しようとした結果、家じゅうを結露とカビだらけにして健康を害してしまっては本末転倒ですよね。
※弊社の家であれば、湿度60%でも結露リスクは、ほぼございませんが、どうしても加湿したい場合でも、室温が20℃~22℃であれば、露点温度は10℃前後(グラフ参照)ですので、上限は50%位を目安にしてください。
 
湿度に関係なくインフルエンザが急増
 
今年は、例年より早く9月下旬からインフルエンザの流行が始まり、全国的に凄い勢いで増加しておりますが、まだ乾燥時期ではなく、どの地域でも室内の湿度は60%前後となっているので、湿度に、過剰な予防効果は期待しない方がいいのではないでしょうか。
 

2.高気密・高断熱の家で快適に過ごす「5つの上手な加湿アイデア」

 
高性能な住宅(気密・断熱・換気・冷暖房計画のバランスの取れた住宅)であれば、家中どこへ行っても極端な温度差が生まれないため結露のリスクは極めて低いと言えますが、それでも室内での過剰な加湿や換気扇の停止は厳禁です。
 
冬期間の室内湿度は、「室温20℃~22℃・湿度40%前後(米国空調学会ASHRAEの推奨は35%)」を一つの目安としてコントロールするのが一番安全で健康的です。
 

 

加湿器を何台も置かなくても、日々の暮らしの工夫で加湿するおすすめの方法は

 
・洗濯物の「室内干し」を活用する:高断熱の家は部屋干しでもカラッと素早く乾きます。洗濯物から蒸発する水蒸気が天然の加湿器になります。
 
・入浴後の浴室換気を付けずにドアを開放:乾燥時期限定にはなりますが、入浴後(入浴中でも可)の換気扇を消してドアを開放すると室内側に浴室の水蒸気が分散されます。(但し浴室や洗面スペースの温度が低いとうっすら結露が発生する場合があるのでご注意ください)
 
・塗り壁・エコカラットへのシュッシュ(スプレー):内装に調湿性のある塗り壁やエコカラット(タイル)を採用されている方は、霧吹きで壁に水分を含ませるのも効果的です。
 
・観葉植物への水やりや玄関土間への打ち水:家に緑を取り入れ、玄関などの土間部分に少し水を撒いておくのも、自然で風情のある加湿方法です。
 
・のど飴・保湿クリーム・こまめな水分補給:喉やお肌の乾燥が気になる方は、空間を無理に加湿するのではなく、のどの渇きを飲み物で抑え、保湿剤などで身体をケアするのが最も安全です。
 
人の健康を守り、住まいを長持ちさせるための湿度の鉄則は以下の通りです。
 

3. 結露を防ぐゴールデンルール:冬は40%・夏は60%

 
冬期間の適正湿度: 「 40% 前後 」(過度な加湿による結露とカビをゼロに)

夏期間の適正湿度: 「 60% 前後 」(除湿を行い、蒸し暑さとカビの発生やダニ、害虫をブロック)
 
※特に注意したいのが、「部屋を閉め切ってファンヒーターで暖房し、部屋干しをして、24時間換気を止める」という組み合わせです。
 
これは現代の住宅において最も結露とカビを引き起こすパターンですので絶対にお避けください。
 

我が家なりの「暮らしの工夫」を楽しみましょう

 
高気密・高断熱住宅の魅力は、少ないエネルギーで、家じゅうどこにいても春のような温もりが包み込んでくれることです。
 
ある程度の乾燥は、身体が慣れていきますし、今回ご紹介したような身近な工夫を凝らしながら、家のパフォーマンスを発揮する最適な暮らし方を見つけていくのもマイホームの大きな楽しみのひとつです。
 
その他、快適な暮らしのアイディアがありましたら教えていただくと嬉しいです。また住まいや暮らし方について、疑問、質問があれば、お気軽にこちらまでご連絡ください。