2026年10月5日
【長期優良住宅の最高等級でも安心ではない】
評価書の小さな但し書きの真実
大東住宅の高橋です。
新築する方の約50%の方が利用する「長期優良住宅」の認定ですが、耐震性や耐久性など、国のお墨付きをもらった第三者機関からの「設計評価書」や「建設評価書」が手元に届き、最高等級だから「これで将来もずっと安心だ!」と思われますよね。
しかし、その評価書の表紙にある小さな但し書きに注目されたことはありますでしょうか?

「この評価書は、時間経過による変化がないことを保証するものではありません。」
つまり、長期優良住宅で最高等級を取得したとしても、それは「あくまで設計時や完成時点での評価」であり、将来にわたってその性能が維持されることを保証したものではないのです。
今回は、家を建てる前に必ず知っておきたい「本当の長寿命住宅」の条件についてお話しいたします。
1. 設備や外装は交換できるが、「気密・断熱の劣化」は直せない
人間が年齢とともに体力が変化するように、どんな建物であっても経年劣化は避けられません。キッチンや給湯器などの設備機器や外装は、将来、修理や交換ができます。
しかし、「気密性能」や「断熱性能」だけは、家をスケルトン(骨組み状態)にまで解体しない限り、簡単に補修・交換することはできません。
壁の中で結露(内部結露)が発生し、柱や土台が腐ったり断熱材が湿気で沈下してしまうと、耐震性・耐久性・省エネ性は年数とともに著しく低下してしまいます。
2. 「薬剤頼み」の湿気・シロアリ対策の限界
木の最大のメリットは調湿性や温かみですが、「湿気や水に極めて弱い」という欠点があります。
残念ながら現在の多くの住宅では、壁の中の根本的な結露・湿気対策が不十分なまま、防腐剤やシロアリ駆除剤などの「薬剤」を塗ることで長寿命化を図ろうとしています。
しかし、その薬剤の効果が10年・20年後にどれほど持続するのか、また室内に揮発する化学物質が住む人の健康にどう影響するのかは、実質だれにも分からないのが実状です。
3. ソーラーサーキットの家が実現する「50年後も価値が残る家」
木造住宅を本当の意味で長持ちさせる唯一の方法は、「柱や土台などの構造木材を、常にカラッとした空気に触れさせておくこと」です。
「ソーラーサーキットの家」は、湿気に強い断熱材で基礎・柱・屋根まで家全体を外側からすっぽりと包み込みます。
壁の中も室内と同じ温湿度: 壁体内が結露せず、木材がいつでも呼吸できる環境をつくります。
薬剤に頼らない高耐久構造: 二重通気によって木材の乾燥状態が保持されるため、薬剤に依存せず新築時の強さと快適さを長期間キープできます。
大事なのは、設計・完成時の数字だけでなく、「30年後・50年後も性能が劣化しないこと」です。
「いつまでも強く・いつまでも快適に」。我が子や次の世代へ価値ある資産として引き継げる住まいこそが、本物の長寿命住宅だと考えています。
これから長期優良住宅を取得される方へワンポイントアドバイス
長期優良住宅の認定手続きには、図面上で審査する「設計評価」と、実際の施工現場・完成時を検査する「建設評価」の2種類があります。
実は「設計評価」だけで認定を取得できるため、現場検査を伴う「建設評価」を省いてしまう施工会社も少なくありません。
施工ミスや手抜きを防ぎ、図面通りの性能を確実にするためにも、長期優良住宅を取得される際は必ず「建設評価」まで受けることを依頼先に指定しましょう!
見せかけの最高等級やカタログ上の数字に満足するのではなく、「数十年後もその性能が続く仕組みになっているか」をしっかり見極めることが失敗しない家づくりの基本だということをご理解いただきたいと思います。
- 高橋一夫







