2026年10月16日
【気密性能(C値)の豆知識パート2】外断熱と内断熱で大きく違う「気密劣化」の真実
<地震でも隙間ができない外断熱の強みと10年後にC値1.0を超えた場合の具体的な対処法>
大東住宅の高橋です。
前回のブログでは「C値を0.2〜0.3まで下げることはできる?」という疑問について説明させていただきました。
今回も、あわせてご質問をいただいた「築年数が経つと気密(C値)はどう劣化するの?」「もし10年後にC値1.0を超えてしまったらどう対応してくれるの?」という疑問にお答えいたします!
1. 外断熱と内断熱で大きく違う「気密劣化の仕組み」
実は、気密性能(C値)が年数とともにどのように劣化するかは、「外断熱」と「内断熱」つまり、気密ライン(気密をとる位置)がどこにあるかによって全く異なります。
〇 内断熱(充填断熱)の場合:時間の経過とともに隙間ができやすい
一般的な内断熱では、室内側に「気密シート」を張り、シートの継ぎ目を気密テープで処理します。
しかし、その後に内装の下地材や石膏ボードを留める際、数多く(数千本)のビス(ネジ)で気密シートを直接貫通させて施工します。
そのため、時間の経過や木材の収縮、地震の揺れによってシートの貫通穴やテープの粘着力が緩み、気密の低下(隙間の拡大)を避けることが難しいのです。
気密が低下すると、壁の中に湿気が侵入しやすくなり、内部結露を引き起こし、耐震性や断熱性が低下したり、換気不良になるリスクが高まります。
〇 外断熱(ソーラーサーキット)の場合:地震が来ても気密が壊れない「鎧」の構造
一方、構造の外側をすっぽり包む「外断熱」では、断熱材の外側で粘着性の高い専用気密テープと専用断熱パネルビスを使い、断熱材と構造材を強固に一体化させます。
断熱パネル自体が家全体をまるで「強固な鎧」のように覆うため、大きな地震が来ても断熱材がズレたり気密テープが剥がれたりするリスクがほとんどありません。
そのため、構造躯体からの気密の劣化(構造の隙間)は、年数が経っても極めて発生しにくい構造になっています。
2. 外断熱で10年後にC値が下がる(隙間ができる)主な原因とは?(内断熱でも同様の現象は生じます)
「構造がズレないなら、なぜ10年後の保証値がC値1.0以下なの?」と思われるかもしれません。
外断熱の家でわずかにC値が落ちる原因のほとんどは、壁の中ではなく「開口部(窓や玄関ドア)」にあります。
・窓の鍵(クレセント)の締めつけの緩み
・日常の開閉頻度による、サッシや玄関ドアのゴムパッキンの摩耗や緩み
特に「引き違い窓」が多く、日常的に開け閉めを頻繁に行うお部屋の窓のクレセントは徐々に緩み、パッキンも、時間の経過とともに、少しずつ摩耗しわずかな隙間が生じることがあります。
3. もし10年後にC値1.0を超えてしまったらどう対応する?
大東住宅では、「お引き渡し10年後もC値 1.0 cm²/m² 以下」を保証していますが、 万が一、10年後の測定でC値1.0を超えてしまった場合でも、大規模な壁の工事などは一切不要です。
実際の対処・処置フロー窓のクレセント(鍵)の調整: 緩んだ鍵の締め付けを微調整します。
ゴムパッキンの交換: 摩耗したサッシや玄関ドアのパッキンパーツを新品に交換します。
パッキン交換は、数万円程度の費用で簡単に行うことができ、これだけで新築時に近い高気密な状態へすぐに戻すことが可能です。
新築時の性能がずっと続く安心の住まいへ
家の気密性能は「完成時の数値」だけでなく、「10年後・20年後もその性能を維持できる仕組みになっているか」が最も重要です。
大東住宅の「外断熱・ソーラーサーキットの家」は、構造そのものの気密は低下するリスクは少ないからこそ、簡単なパーツメンテナンスだけで10年後も20年後も快適で省エネな暮らしを守り続けることができるということをご理解いただければ幸いです。
- 高橋一夫







